プラスチックは燃えるゴミ?(主要都市 17 市の分け方)

プラスチックを燃えるごみに出すかは市によって違い、「プラマークがあるか」でも分かれます。主要都市 17 市では、プラマークのある容器包装は 14 市が資源として分けて集めます。プラマークのないプラスチック製品は、横浜市・金沢市・名古屋市が資源、一宮市・豊橋市・下関市が燃やさない区分で、ほかの多くの市は燃やす区分です。

確かめる順(この 3 つで、お住まいの市の区分がほぼ決まります)

  1. プラマークがあるか(容器包装か、製品か)
  2. プラスチックだけでできているか(金属・電池がついていないか)
  3. 大きさが市の上限(50cm 未満など)に収まるか

各市の公式ページ(確認 2026-10-16)とオープンデータ(取得日 2026-10-16)の原文をもとにしています。

結論: 「市」と「プラマーク」で区分が決まる

同じプラスチックでも、容器包装(プラマークあり)と製品(マークなし)で扱いが分かれ、その分け方が市ごとに違います。

プラマークのある容器包装: 14 市が資源として集める

食品のトレー・袋・ボトルなど、プラマークのある容器包装は、14 市が「プラスチック製容器包装」「プラマークごみ」などの名前で分けて集めています。分けて集める区分がない市は 八戸市・明石市・福岡市で、容器包装も燃やす区分に出します(福岡市は 2027 年 2 月から変わります)。

プラマークのないプラスチック製品: 5 つの分け方

製品プラスチックの扱い市
容器包装と一緒に資源として集める横浜市・金沢市・名古屋市
硬い製品だけを別の日に資源として集めるいわき市
分けて集めるが、焼却する広島市
燃やす区分(燃やすごみ・可燃ごみ など)八戸市・八王子市・新潟市・浜松市・枚方市・明石市・久留米市・福岡市・鹿児島市
燃やさない区分(不燃ごみ・こわすごみ など)一宮市・豊橋市・下関市

各市の公式ページの本文で確かめた分け方です(下の「出典」)。条件や例外は市ごとの節に書いています。

品目ごとの比較表(17 市の原文の区分)

歯ブラシ・タッパー・CD はプラスチック製品、発泡スチロールの緩衝材やトレーは容器包装の代表です。各市のオープンデータにある原文の区分名をそのまま載せ、色は目安です。区分名を押すと、その市の品目のページに進みます。

自治体歯ブラシタッパーCD発泡スチロール
八戸市燃やせるごみ燃やせるごみ燃やせるごみ燃やせるごみ
いわき市燃やす製品プラ燃やす容プラ
八王子市可燃ごみ可燃ごみ可燃ごみ容器包装プラスチック
横浜市プラスチック資源プラスチック資源プラスチック資源プラスチック資源
新潟市燃やすごみ燃やすごみ燃やすごみプラマーク容器包装
金沢市資源(プラスチック資源)資源(プラスチック資源)燃やすごみ資源(プラスチック資源)
浜松市もえるごみデータなしもえるごみプラスチック製容器包装
一宮市不燃ごみ不燃ごみ不燃ごみプラスチック製容器包装
豊橋市こわすごみデータなしこわすごみこわすごみ
名古屋市プラスチック資源プラスチック資源プラスチック資源プラスチック資源
枚方市一般ごみデータなし一般ごみペットボトル・プラスチック製容器包装
明石市データなしもやすごみもやすごみもやすごみ
広島市その他プラその他プラその他プラリサイクルプラ
下関市データなし燃やせないごみ燃やせないごみプラスチック製容器包装
久留米市データなしデータなし燃やせるごみ資源物
福岡市データなしデータなし燃えるごみ燃えるごみ
鹿児島市もやせるごみもやせるごみもやせるごみプラ容器類

スマホでは表を横に動かせます。セルを押すと、その市の品目のページ(原文と出し方)に進みます。

同じ市の中でも、素材と大きさで分かれる

金沢市は「プラスチック素材100%でできているもので、50cm以下のもの」だけを資源にするため、金属やほかの素材がついたものは燃やすごみです(金沢市)。名古屋市も「ネジやバネなどの金属を含む製品」は可燃ごみとしています(ボールペン・洗濯ばさみなど)(名古屋市)。横浜市は、厚みがあって硬いもの(まな板など)を燃やすごみとしています(横浜市)。

データと市の現在の案内が違うとき

下関市のデータ(2024 年 4 月版)は歯ブラシを「燃やせないごみ」としていますが、市の「しものせきごみ百科」(令和 8 年 3 月版)では燃やせるごみです。gomiwake では下関市のページに注意書きを出し、この記事の表には載せていません。迷ったときは、市の最新の案内を優先してください。

プラマークとは

プラマークは「プラスチック製の容器包装」であることを示す目印で、マークのないプラスチック製品と見分けるための手がかりです。

マークをつけるのは容器包装を使う事業者

資源有効利用促進法にもとづく表示で、日本容器包装リサイクル協会は、その目的を「消費者がごみを出すときの分別を容易にし、市町村の分別収集を促進すること」と説明しています(日本容器包装リサイクル協会)。商品そのものであるおもちゃや文具、保存容器にはマークがありません。

汚れが落ちないものは、マークがあっても燃やす区分へ

下関市は「油の容器など汚れの取れない物は「燃やせるごみ」」、一宮市は「汚れの落とせないチューブ類や食品のレトルトパックなどは、可燃ごみ」としています(一宮市)。軽くすすいで落ちる汚れは落としてから出します。

ペットボトルは別の区分

飲料などのペットボトルはプラマークではなく PET のマークで、どの市でも別の資源の区分です。キャップとラベルはプラスチックの区分に分ける市が多くあります(ペットボトルの捨て方)。

製品プラスチックを資源として集める市

横浜市・金沢市・名古屋市は、プラスチックだけでできた製品を、容器包装と同じ袋で資源として出せます。

横浜市・金沢市・名古屋市: 条件は「プラスチックだけ」と「大きさ」

市始まった時期対象(市の表記)
横浜市令和 7 年 4 月(一部の区は令和 6 年 10 月)一番長い辺が 50cm 未満の、プラスチックのみでできているもの
名古屋市令和 6 年 4 月プラスチックのみでできている製品(45 リットルの指定袋に入らないものは除く)
金沢市令和 7 年 4 月プラスチック素材 100% でできているもので、50cm 以下のもの

いわき市: 硬い製品だけを年 6 回

いわき市は「マークのないプラスチック素材だけで出来ている硬いプラスチック製品」を「製品プラスチック」として年 6 回集めます。大きさ 60cm 未満かつ重さ 10kg 未満で、ボウル・ざる・衣装ケース・バケツなどが例です(いわき市)。歯ブラシや CD などは「燃やす」の区分です(上の表)。

広島市: 「その他プラ」は分けて集めて焼却

広島市は容器包装を「リサイクルプラ」、製品を「その他プラ」として別々に集めます。市は「プラスチック製品については、「その他プラ」として分別収集し、焼却処理を行っています」と説明しています(広島市)。令和 11 年度をめどに、製品を「リサイクルプラ」にまとめる見直しを検討中です。gomiwake では「その他プラ」の目安の色を可燃にしています(出す日は「その他プラ」の日です)。

燃やす区分・燃やさない区分の市

9 市はプラスチック製品を燃やす区分、3 市は燃やさない区分に出します。

燃やす区分の市(9 市)

八戸市・八王子市・新潟市・浜松市・枚方市・明石市・久留米市・福岡市・鹿児島市。新潟市は「容器や包装以外のプラスチック製品そのものは「燃やすごみ」で出してください」(新潟市)、鹿児島市は「それ自体が商品であるプラスチック製の製品」をもやせるごみとしています(鹿児島市)。明石市・八戸市は、容器包装も同じ燃やす区分です。

燃やさない区分の市(3 市)

  • 一宮市: 「プラスチック類(プラスチック製容器包装を除く)」は不燃ごみ(一宮市)
  • 下関市: マークのないプラスチック製品は燃やせないごみ。ただし歯ブラシ・プラスチック製スプーン・フォーク・ファスナー付きの袋などは燃やせるごみ(しものせきごみ百科)
  • 豊橋市: プラマークのないプラスチック製品は「こわすごみ」。「30cm未満で金属がついていないものは「もやすごみ」に持ち出すことができます」(豊橋市)

なぜプラスチックを燃やす市があるのか

今の焼却炉は高い温度で燃やす決まりがあり、埋立地を長持ちさせたい市はプラスチックを燃やして熱を使う道を選んできました。分けて集めるかどうかは、法律でも市の判断に任されています。

焼却炉は 800℃以上で燃やす決まり

廃棄物処理法の施行規則は、ごみ焼却施設に「燃焼ガスの温度が摂氏八百度以上の状態でごみを焼却することができるもの」であることを求め、運転中も 800℃以上に保つよう定めています(e-Gov 法令検索)。

埋立地を長持ちさせるため(東京 23 区の例)

東京 23 区は「埋立処分場の延命化を図るため」、2008 年度から資源化が難しい廃プラスチックを可燃ごみとして燃やし、熱を利用する方法に切り替えました。清掃一部事務組合の検証では、2005 年度と 2009 年度の比較で埋立量が約 52.3 万㎥減った一方、温室効果ガスは約 19.7 万トン増えたとしています(東京二十三区清掃一部事務組合)。

分けて集めるかは市が決める

2022 年の法律も、製品プラスチックの分別収集を市町村の「努力義務」としています(下の「2022 年の法律で何が変わったか」)。焼却施設や選別施設の状況、費用は市ごとに違うため、同じ品目でも区分が分かれます。

燃やすと環境にどう影響する?

ダイオキシンの排出は大きく減りましたが、燃やせば二酸化炭素は出ます。燃やして熱を使う方法は、国の資料でも「リサイクル」とは分けて数えられています。

ダイオキシンの排出は 1997 年から約 99% 減った

環境省によると、2024 年のダイオキシン類の排出量は 94〜97g-TEQ/年で、1997 年から約 99% 減りました(環境省)。焼却炉の温度の基準や排ガスの処理が整ったことが背景にあります。

二酸化炭素は増える

プラスチックは石油からできているため、燃やすと二酸化炭素が出ます。上の東京 23 区の検証でも、埋立量は減った一方で温室効果ガスは増えたと書かれています。

「熱回収」はリサイクルと分けて数えられる

環境省の審議会の資料は、2013 年のプラスチックの「リサイクル率 24.8%」と「リサイクル+熱回収率 81.6%」を分けて示しています(中央環境審議会の参考資料集)。燃やして熱を使うことは、材料として再び使うこととは別に数えられています。

分別は意味ない? リサイクルの実際の数字

日本の廃プラスチック全体では熱回収が 67% と多いものの、分けて出したプラスチック製容器包装は、材料やケミカルのリサイクルに回っています。

廃プラスチック全体の行き先(2024 年)

行き先割合
材料として再利用(マテリアルリサイクル)20%
化学的に分解して原料に(ケミカルリサイクル)3%
燃やして熱を使う(熱回収)67%
熱を使わずに燃やす・埋め立てる11%

総排出量 911 万トン(家庭などの一般系 395 万トン・産業系 516 万トン)。プラスチック循環利用協会の推計(2025 年 12 月公表)(プラスチック循環利用協会)。四捨五入のため合計は 100% になりません。

分けて出した容器包装は、材料かケミカルのリサイクルへ

市が分けて集め、日本容器包装リサイクル協会に引き渡したプラスチック製容器包装は、2025 年度に 36 万トンあまり。そのうち 64.7% が材料リサイクル(パレットや再生樹脂など)、35.3% がケミカルリサイクル(製鉄所のコークス炉の原料など)に回りました(日本容器包装リサイクル協会)。「分別したのに全部燃やされる」わけではありません。

汚れは軽く落とせば十分

日本容器包装リサイクル協会は「軽く水洗いし乾燥させてから出してください」としています(日本容器包装リサイクル協会)。中身が付いてべたつくものは、リサイクルの工程で「異物」として扱われます。落ちない汚れのものは、市の案内どおり燃やす区分へ出します。

分別しないで出すとどうなる?

分別されていない袋は、シールを貼って収集されないことがあります。横浜市には過料の制度もあります。

シールを貼って残す市

名古屋市は「出し方が間違っているなど、収集できないごみや資源には、赤色の注意シールが貼られることがあります」としています(名古屋市)。福岡市も、分別されていないごみには「取り残し理由を明記した警告シールをごみ袋に貼り付け、収集せずに残しています」と案内しています(福岡市(ページの更新 2015 年))。

横浜市は過料 2,000 円の制度

横浜市は、分別ルールを守らない人に勧告・命令をし、それでも分別しない場合は「過料2,000円」を科す制度を 2008 年 5 月から設けています(横浜市)。

電池が入った製品は火災のもと

モバイルバッテリーや電池の入ったおもちゃをプラスチックや燃やすごみに混ぜると、収集車や処理施設で火災になることがあります。環境省によると、2024 年度の発火などの件数は 9,923 件でした(環境省)。電池は外して、市の電池の区分へ出します(モバイルバッテリーの捨て方)。

2022 年の法律で何が変わったか

2022 年 4 月に「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が施行され、市町村は製品プラスチックも分けて集めることに「努める」ことになりました。義務ではないため、始める時期や方法は市ごとに違います。

市町村の「努力義務」

法律の第 6 条は、市町村は「分別収集及び分別収集物の再商品化に必要な措置を講ずるよう努めなければならない」と定めています(e-Gov 法令検索)。第 31 条で、分け方の基準を決めて住民に知らせることも、努めることとされています。

集めたあとのリサイクルの 2 つの方法

市町村は、容器包装リサイクル法の指定法人(日本容器包装リサイクル協会)に再商品化を委託するか(第 32 条)、リサイクルの計画を作って国の認定を受けるか(第 33 条)を選べます。広島市は、見直しにあたって両方の方法を検討していると書いています。

これから分け方が変わる市

17 市のうち、福岡市は日付が決まっていて、新潟市はテスト収集の段階です。

福岡市: 2027 年 2 月 1 日から「プラスチック」の分別

福岡市は「令和9年2月1日から、「プラスチック」の分別を開始します」としています(福岡市)。プラスチックのみでできた一辺 50cm 未満のものを、製品も容器包装も同じ区分(水色の指定袋・週 1 回)で集めます。それまでは燃えるごみです。gomiwake の福岡市のページにも注意書きを出しています。

新潟市: 令和 8 年 12 月にテスト収集

新潟市は、燃やすごみに出していたプラスチック製品をプラマーク容器包装とともに「プラスチック資源」として集める変更を計画しています。本格実施の前に、北区の一部で令和 8 年 12 月にテスト収集をします(新潟市)。

検討中と書いている市

八王子市・浜松市・鹿児島市・久留米市は、計画や資料の中で製品プラスチックの分別収集の検討を書いていますが、始める時期は確認できませんでした。決まったら各市の案内で知らされます。

迷ったときの確かめ方

品目の名前で市の原文を引き、「素材」「大きさ」「汚れ」の 3 点を確かめます。

品目のページで、市の原文を見る

gomiwake の品目のページでは、品目ごとに 17 市の原文の区分を並べています。お住まいの市のページの検索欄で「ぷら」「ばけつ」などと入れると、市のデータにある近い品目が出ます。

素材・大きさ・汚れの 3 点

  • 金属・ゴム・電池がついていないか(ついていれば、資源に出せない市が多い)
  • 大きさが市の上限(50cm 未満など)に収まるか(超えると燃やすごみ・粗大ごみになる市がある)
  • 容器包装は、汚れが落ちるか(落ちなければ燃やす区分の市が多い)

まとめ: 燃えるごみかどうかは、市の案内で決まる

プラマークのある容器包装は 14 市が資源、マークのない製品は横浜市・金沢市・名古屋市が資源、一宮市・豊橋市・下関市が燃やさない区分、ほかの多くの市は燃やす区分です。福岡市・新潟市のように変わる途中の市もあるので、出す前にお住まいの市の最新の案内で確かめてください。

よくある質問

プラスチックは燃えるゴミ?

市によって違います。主要都市 17 市では、プラマークのない製品は横浜市・金沢市・名古屋市が資源、一宮市・豊橋市・下関市が燃やさない区分、ほかの多くの市が燃やす区分です。プラマークのある容器包装は 14 市が資源として分けて集めます。

プラマークがないプラスチックは何ごみ?

製品プラスチックとして、市によって資源(横浜市・金沢市・名古屋市など)・燃やす区分・燃やさない区分(一宮市・豊橋市・下関市)に分かれます。素材がプラスチックだけか、大きさが上限に収まるかも条件になります。

汚れたプラスチック容器は?

汚れが落ちないものは、プラマークがあっても燃やす区分に出す市が多くあります(下関市・一宮市など)。軽くすすいで落ちる汚れは落としてから出します。

なぜ市によって違うの?

2022 年施行の法律で、市町村は製品プラスチックの分別収集に「努めなければならない」とされましたが、義務ではありません。始める時期や集め方、集めたあとの処理は市ごとに決めています。

プラスチックを分別するのは意味がない?

分けて出したプラスチック製容器包装は、2025 年度は 64.7% が材料リサイクル、35.3% がケミカルリサイクルに回っています(日本容器包装リサイクル協会)。廃プラスチック全体では熱回収が 67% と多いのも事実です。

燃えるごみにプラスチックを混ぜたらバレる?

分別されていない袋は、シールを貼って収集されないことがあります(名古屋市・福岡市など)。横浜市には、勧告・命令のあとも分別しない場合に過料 2,000 円を科す制度があります。

プラスチック容器はどこまで洗えばいい?

日本容器包装リサイクル協会は「軽く水洗いし乾燥させてから」出すよう案内しています。落ちない汚れのものは、市の案内どおり燃やす区分に出します。

福岡市のプラスチックはいつから分別?

2027 年 2 月 1 日から「プラスチック」の分別が始まります。プラスチックのみでできた一辺 50cm 未満のものが対象で、それまでは燃えるごみです。