生ゴミ乾燥機と処理機の違い(乾燥式・バイオ式・ハイブリッド)

更新日 2026-10-16・ごみ分け編集部

生ゴミ乾燥機は、生ゴミ処理機のうち「乾燥式」を指す呼び名です。処理機にはほかに微生物で分解する「バイオ式」と、両方の考え方を組み合わせた「ハイブリッド式」があり、違いは「処理後に何が残るか」「置き場所」「電気代と手入れ」に出ます。購入の補助の対象や、処理機を捨てるときの区分は市によって違います。

選び方の要点: 生ごみを軽く・臭わなくしたいなら乾燥式、庭や畑で堆肥を使えるならバイオ式・ハイブリッド式。補助はお住まいの市が「電気式」を対象にしているかで決まります。

公的資料とメーカーの公表値(確認 2026-10-16)、各市の公式ページ(確認 2026-10-16)をもとにしています。製品の販売・紹介はしていません。

生ゴミ乾燥機と生ゴミ処理機の関係

乾燥機は処理機の一種です。熱で水分を飛ばす方式(乾燥式)の製品を、メーカーが「生ごみ乾燥機」「生ごみ減量乾燥機」と呼んでいます。

自治体は「電気式(電動式)生ごみ処理機」とまとめて呼ぶ

市の補助制度や案内では、乾燥式もバイオ式もまとめて「電気式(電動式)生ごみ処理機」と書くのがふつうです。松山市は両者について「電気を使う点は同じですが、電気を使う目的が異なります」と説明しています[2]。乾燥式は乾かすために、バイオ式は微生物の働きを保つための保温やかくはんに電気を使います。

電気を使わない「コンポスト」とは別のもの

庭や畑に置く生ごみたい肥化容器(コンポスト)や密閉容器は、電気を使いません。市の補助では、電気式とコンポストで上限額を分けたり、どちらか一方だけを対象にしたりします(下の「購入の補助は市で違う」)。台所の排水口で生ごみを砕いて流すディスポーザーも別の設備で、金沢市は電気式生ごみ処理機の定義から「ディスポーザー式のものを除きます」としています[6]。

乾燥式・バイオ式・ハイブリッド式の違い

熱で水分を飛ばすか、微生物で分解するか、その組み合わせかの違いで、処理後に残るものと置き場所が変わります。

項目乾燥式バイオ式ハイブリッド式
仕組み温風や加熱で水分を蒸発させる[5]好気性の微生物が分解する[5]。ヒーターで保温し、かくはんで通気をよくする[2]微生物が働きやすい環境を整え、基材と混ぜた生ごみを分解する[3]
減り方(資料の目安)約 7 分の 1[3]約 10 分の 1[3]約 10 分の 1[3]
残るもの乾燥物(そのままでは堆肥にならない[3])堆肥[3]堆肥[3]
置き場所室内に置けるものが多く、比較的コンパクト[5]屋外に置く型が多く、機器が大きめ[5]機種による
消耗品・手間脱臭フィルターなど(機種による)。手間がかからない[3]専用の基材(チップ)が要る。微生物の環境を整えるのが難しい[3]基材が要る[3]

減り方・残るものは大和市の資料(日本電機工業会の資料を参照・2021年)、置き場所は津山市の資料(2012年)の記載です。製品によって違うので、買う前にメーカーの仕様で確かめてください。

乾燥式: 乾かして、量とにおいを減らす

かくはんしながら加熱し、生ごみを乾かして減らします[2]。処理が比較的短く、台所に置けるものが多いのが特徴です。家電店で主に売られているのはこの乾燥式だと、松山市の資料は書いています[2]。

バイオ式: 微生物で分解して、堆肥にする

酸素を好む微生物の働きで生ごみを分解し、基材と混ざった堆肥が残ります[2]。微生物を保つため電源を入れたままにする機種が多く[14]、使い始めや入れすぎでにおいが強くなることがあります[14]。

ハイブリッド式: 呼び方はメーカーで揺れる

「乾かしながら微生物で分解する」「バイオ式と乾燥式の組み合わせ」など、メーカーによって「ハイブリッド」の中身が違います。カタログの方式名だけでなく、「残るものが乾燥物か堆肥か」「基材の交換が要るか」で見分けると確実です。

処理後に残るものと、その出し方

乾燥式は乾いた生ごみが残り、出し方は市の決まりに従います。堆肥として使うには、土と混ぜて寝かせる工程が要ります。

乾燥物はそのまま肥料になるか

大和市の資料は乾燥式について「堆肥は生成できない」としています[3]。一方、松山市の資料は、乾燥物を堆肥に使う場合は「黒土などを混ぜて2カ月くらい熟成させる必要」があると書いています[2]。庭や畑で使う予定がなければ、ごみとして出すことになります。

乾燥した生ごみは何ごみか

メーカーは「自治体の区分に従ってください」と答えています[11][12]。gomiwake が取り込んでいる各市の分別データには「乾燥生ごみ」の行がないため、ここでは区分を断定しません。生ごみそのものは多くの市で燃やす区分です(生ごみの捨て方(主要都市の比較))。

乾燥生ごみを回収する市もある

久留米市は、家庭用の電動式処理機でできた乾燥生ごみのうち自家消費できないものを回収し、1kg ごとに 1 ポイント、4 ポイントで季節の野菜などと交換しています[7]。環境省の報告書には、乾燥生ごみの使い道がなく捨てている家庭が見られたため、野菜と交換する事業を始めた山形市の例が載っています[8]。

電気代・におい・音・手間で比べる

乾燥式は運転のたびの電気代とフィルター、バイオ式は基材と置き場所が主な負担です。電気代はメーカーごとに計算の前提が違うので、横に並べては比べられません。

電気代の見方

メーカーの公表値の例です。単価も、1 回・1 時間・1 か月という単位もそろっていない点に注意してください。

自分の家の電気料金の単価で計算し直すと、比べやすくなります(消費電力量 kWh × 単価)。

においと音

乾燥式・バイオ式とも「運転時の音や臭いが気になることもある」と津山市の資料は書いています[5]。倉敷市の資料では、どちらも「におい:少ない」、コンポスト容器は「あり」です[4]。魚のあらなど水分やにおいの強いものを入れすぎると、においが強くなります[3]。

手入れ

水を切ってから入れると、乾燥式は処理が短くなり、バイオ式・ハイブリッド式は基材のべたつきやにおいを抑えられます[3]。入れてはいけないもの(骨・貝殻・大量のかんきつの皮など)は機種で違うので、取扱説明書の一覧を確かめます。

どの方式が合うか

「処理したものの使い道」と「置き場所」で決めるのが早道です。松山市も、選ぶときの軸に「設置するスペースの有無や、たい肥を使うかどうか」を挙げています[1]。

堆肥の使い道があるか

庭・畑・プランターで堆肥を使うなら、バイオ式・ハイブリッド式(またはコンポスト)。使い道がなく、燃やすごみを軽く・臭わなくしたいだけなら乾燥式が向きます。

置き場所と電源

台所に置くなら室内型(乾燥式に多い)。屋外に置く型は、雨の当たらない場所と、屋外用のコンセントが要る場合があります。

向かない家庭

生ごみが少ない、置き場所がない、毎回の手入れが負担、という場合は、水切りや冷凍などの工夫で足りることもあります(生ゴミの捨て方と臭い対策)。

購入の補助は市で違う

乾燥式かバイオ式かで分ける市は見当たらず、違いは「電気式が対象か」「購入前の申請が要るか」「今年度の受付が残っているか」に出ます。

電気式の処理機を補助している市(2026-10-16 時点)

自治体対象(市の表記)上限受付
金沢市電気式生ごみ処理機上限 40,000 円受付中
千葉市生ごみ減量処理機上限 35,000 円受付中
明石市電動式生ごみ処理機上限 30,000 円今年度は終了
新潟市電動生ごみ処理機上限 20,000 円受付中
枚方市家庭用電動生ごみ処理機(購入)上限 20,000 円今年度は終了
寝屋川市生ごみ処理機上限 20,000 円今年度は終了
久留米市電動式生ごみ処理機上限 20,000 円予算に達し次第終了
鹿児島市電気式の生ごみ処理機上限 20,000 円今年度は終了
川越市電動式生ごみ処理機上限 18,000 円今年度は終了
いわき市家庭用生ごみ処理機(機械式)上限 15,000 円受付中
浜松市家庭用生ごみ処理機上限 15,000 円今年度は終了
福岡市電動生ごみ処理機(乾燥式)上限 10,000 円受付中

電気式が対象外・制度がない市

コンポストなどだけを対象にする市: 八王子市。八王子市は令和5年度から電気式を補助の対象から外しています。制度がない・終了した市: 越谷市・豊橋市・神戸市・横浜市・名古屋市。

買う前に確かめる 3 つ

市ごとの詳しい表と申請の手順は生ゴミ処理機の補助金の申請手順にまとめています。

処理機の本体を捨てるときの区分

本体は、粗大ごみ・金属・燃やさないごみなど市で分かれ、大きさで変わる市もあります。各市の分別データに「生ごみ処理機」の行がある市の原文です。

自治体品目(原文)分別区分出し方・注意(原文)
鹿児島市生ごみ処理機器<プラ製>もやせるごみ45リットル袋に入れて口が結べなければ粗大ごみ(テープ等で留めることも不可です)
鹿児島市生ごみ処理機器<電気式>金属類45リットル袋に入れて口が結べなければ粗大ごみ(テープ等で留めることも不可です)
横浜市生ごみ処理機粗大ごみ50cm未満のものは燃やすごみへ
金沢市生ごみ処理機(電気式 )燃やさないごみ(金属)家庭用に限る
明石市生ごみ処理機粗大ごみ(注意書きなし)
浜松市生ごみ処理機(大小問わず)連絡ごみ(注意書きなし)
新潟市コンポスト(生ごみ処理機)燃やさないごみ指定袋に入らない場合は「粗大ごみ」
新潟市生ごみ処理機燃やさないごみ指定袋に入らない場合は「粗大ごみ」
いわき市生ごみ処理機家電・金属(注意書きなし)
八戸市電動式生ごみ処理機燃やせないごみ指定ごみ袋からはみ出る場合は、粗大ごみです。 / できるだけ使用済小型家電の拠点回収に出してください。(投入口18~20cm×35cmに入るものに限ります。電池を使うものは、できるだけ電池をはずしてください。)
枚方市電気式生ごみ処理機粗ごみ(注意書きなし)
枚方市生ごみ処理機粗ごみ・大型ごみサイズ判断品目

データにない市の確かめ方

お住まいの市のページの検索欄で「しょりき」「生ごみ」と入れると、市のデータにある近い品目が出ます。見つからないときは、市の粗大ごみの受付や分別の案内で確かめてください。

まとめ: 「残るもの」と「市の補助」で選ぶ

生ゴミ乾燥機は処理機の一種(乾燥式)で、乾燥式は乾燥物、バイオ式・ハイブリッド式は堆肥が残ります。電気代はメーカーの前提をそろえて比べ、補助は「電気式が対象か・購入前の申請か・受付が残っているか」を市の案内で確かめてください。

よくある質問

生ゴミ乾燥機と処理機の違いは?

乾燥機は処理機の一種です。処理機には熱で乾かす「乾燥式」、微生物で分解する「バイオ式」、その組み合わせの「ハイブリッド式」があり、乾燥機は乾燥式の製品の呼び名です。

乾燥式とバイオ式はどちらがいい?

堆肥の使い道があればバイオ式・ハイブリッド式、ごみを軽く・臭わなくしたいだけなら乾燥式が向きます。松山市は選ぶ軸に「設置するスペースの有無や、たい肥を使うかどうか」を挙げています。

乾燥させた生ごみは何ごみ?

メーカーは「自治体の区分に従ってください」と答えています。各市のデータに乾燥生ごみの行はないため、お住まいの市の案内で確かめてください。久留米市のように回収して野菜と交換する市もあります。

生ゴミ処理機の電気代はいくら?

メーカーの公表値は、乾燥式で 1 回約 14〜110 円(31円/kWh で計算)などですが、単価と単位がメーカーで違うため、そのままは比べられません。

乾燥機にも補助金は出る?

市が「電気式(電動式)」を対象にしていれば、乾燥式もバイオ式も対象です。電気式を対象外にしている市(八王子市)や、制度がない市もあります。